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SPD(サージ防護デバイス)による誘導雷サージ対策 その1

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近年、IT機器の高速化・多機能化が進んでいく一方で、IT機器に使用される部品は、駆動電圧の低電圧化・高密度集積化により過電圧に対する耐久性が脆弱化している。さらにネットワーク化が急速に進んだことで雷の侵入ルートが複雑化しており、様々な機器が雷サージで破壊される危険性は、以前より格段に高まっている。
このような雷サージの被害から電子機器を防護するためにはSPDによる対策が有効である。SPDによる雷サージ対策事例を紹介する。

(1)誘導雷サージの仕組み

図1. 誘導雷サージについて
図1. 誘導雷サージについて


落雷が発生すると雷雲と大地の間に大きな雷電流が流れて周囲の電磁界が急変する。電磁界の急変によって、屋外のメタルケーブルには電磁界変化を打ち消す方向に誘導電流が発生し、誘導雷サージとなって電子機器へ侵入する。

(2)SPD(サージ防護デバイス)の役割

図2. SPDの働き
図2. SPDの働き


SPDは落雷によって発生する突発的な過電圧・過電流(雷サージ)を電子機器に侵入することを防ぐ部品である。

SPDは保護対象である機器の電源線、通信・信号線と接地との間に接続し、通常状態では絶縁状態であるが、雷サージが侵入するとSPDの内部素子が応答し電流を接地線へ放流して一定の電圧に抑制する。動作後は元の正常な状態に自動復帰する機能を持ち、回路に影響を与えることはない。

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