SPD(サージ防護デバイス)による誘導雷サージ対策 その2
(3)外付けSPDによる対策事例
1.産業用機器
LV275DI-U4 | GFA-300-Q4 |
図3. 産業用機器のサージ対策とSPD |
工作機械、レーザ加工機、ロボット、半導体製造装置、実装機、サーボアンプ等の産業用機器には電源用SPDを使用する。
海外向けにはUL/cUL、IEC/EN等を取得した海外安全規格適合品を選定する必要がある。弊社のLV275DI-Q4/LV275DI-U4、GFA-300-Q4はUL1449、CSA C22.2、IEC/EN61643-11の全てを 取得している。(LV480DI-Q4 / LV480DI-U4 / LV550DI-U4取得中)
一般的にSPDは仕様を大きく超える電流や過電圧またはサージの繰り返しの進入により短絡故障モードに移行する場合があり、短絡電流による発煙・発火の恐れがあるため回路から分離する機能を備えている。
LVは回路から分離した時に表示窓の色が変わりSPDの故障を視認できる機能(分離表示機能)を有し、GFAはB接点出力信号線によりSPD分離動作を即時検知できる機能(分離接点機能)を有している。とくにGFAはSPDの故障をリアルタイムに通知することが可能なため、雷サージ対策の安全性向上へとつながる。さらに34.8(W)×25(D)×11.75(T)の小型薄型形状のため機器の省スペース化に有効なSPDである。
2.LED照明
RGF10-152-Q4 | RAM-152BQZ(LED) | RSM-GL3-DIN |
図4. LED照明機器のサージ対策とSPD |
近年、屋外に設置するLED照明では対地間(コモンモード)の雷サージ試験電圧は15kV(1.2/50μs)を要求されるケースがある。さらにLEDの明るさを制御する調光信号線で雷サージの進入経路も増えつつある。このような場合には電源用SPDと信号用SPDを接続して対策するが、電源用SPDは分離機能内蔵品かつ防水性対応品が適している。